こんにちはmasayaです。
最近の若者は結婚をしないと言われていますが、
過去の未婚男女の恋人のいる割合を見てもさほど大きな変化はありません。
ではなぜ若者が結婚をしなくなったのかというと社会構造と個人自由主義が原因だと考えます。
今回は、結婚に意味を見いだせない日本の若者たちについてです。
結婚に意味を見いだせない若者たち
今の若者に多いのが、結婚に対する考え方が昔よりも変わってきているということです。
これは、結婚のハードルが上がっているとも捉えることができますし、
結婚することのメリットが薄くなっているとも捉えることができます。
よく日本の未婚化や晩婚感を論じる時に
若者の草食化や若者の恋愛離れという話が出てきますが、
以下は1982年から、18~34歳までの未婚男女の恋人のいる率(婚約者ありも含む)グラフですが、
実際は昔の若者も今の若者もそれほど変わらないですね。
1982年と比べれば、男性は21.9%とほぼ変わらないですし、
女性は23.9%でむしろ6ポイントも上昇していることになります。
つまり、今の若者が決して草食系ということではないんですね。
であればなぜ若者が結婚に対して躊躇しているのでしょうか?
都市化による個人自由主義と核家族が子育てにミスマッチなっている
なぜ、若者が結婚したがらないのかというと
『都市化の個人自由主義』と『核家族』が子育てに非常にミスマッチだからです。
そもそも都市部というのは、お金のない一人暮らしでも生きていけるように『個人自由主義に最適化』されています。
昔は女性に家事を任せないと男は生きていけなかったですが、
今の時代は機械化で独りでも生きていけるようになりました。
24時間コンビニは空いていますし、家事も家電製品があれば事は足ります。お腹が空けばUber頼めばすぐに来ます。
もちろん女性も今までは家庭に入ることが一般的でしたが、
働いてキャリアウーマンのように男性と同じだけの年収を貰うこともできます。
都市の社会構造が『個人自由主義のために24時間フル稼働』しております。
ですので、都市部のような社会構造では『子供を育てるとシステム上内部干渉が生じる』わけです。
例えば、学校にはPTAがありますが『女性が専業主婦である前提』として成り立っているので、
『平日の昼間』に行かなければならないわけです。
共働きが主流の現代で、平日の昼間に行かなければならないという
『社会構造と子供を育てる環境が干渉しあっている』わけです。
当然、干渉しあっている状態でなんとか育てようとしても非常に労力がかかってしまいます。
というように都市の社会構造が『個人自由主義に最適化された状態では子育てとミスマッチ』ということです。
都市部は便利さや自由さがシステム子育てには最適化されていないんですね。
・そのシステム内で子育てするのは内部干渉を起こしやすい。
そして『今の時代は核家族は上手く機能しづらい』です。
核家族というのは、夫婦とその結婚していない子どもだけの世帯や
夫婦のみの世帯や父親または母親とその結婚していない子どもだけの世帯のことです。
戦後の安定成長期というのは核家族は機能しました。
安定成長があったらこそ、成り立っていた核家族は『今の時代では脆弱なスタイル』になっています。
例えば、稼ぎ手である大人が『病気でうつ病』になったりするだけで『家族の生活が危機に瀕するわけ』です。
そうした危機に瀕したとしても都市部では『地域社会解体』が進んでいるので、
良くも悪くも個人自由主義で『周りに頼れる人がいないので一気に詰むわけ』です。
というように今の核家族のスタイルが非常に脆弱であるということです。
・今の時代では核家族は子育てするのに脆弱なスタイルである。
これから先の若者の結婚のスタイル
ではそうした若者たちは今後どのような結婚のスタイルに落ち着くのかを考えてみました。
結婚はするが子供を作らないスタイル
結婚=子供を授かるということではないので、子供を持たない結婚も増えてくるんじゃないかと思います。
子供を作らないことで『結婚のコスト』や『ハードル』を考える必要が無くなるからですね。
以下は国立青少年教育振興機構 若者の結婚観・子育て観等に関する調査のデータです。
実際に子供はほしくないという若者は意外と多いんですね。
都市部で共働きで生活することはできたとしても、子育てに向いていない社会構造なので、
子供を作らずに『各々の自由を尊重しながら結婚する』というスタイルも出てくると思います。
地方で社会全体で子育てするスタイル
地方で社会全体で子育てするスタイルもあると思います。
昔のようにサザエさん式である三世代や親戚が相互扶助しながら子育てします。
都市部よりも地方の方が子供が育てやすいというのは、
地域や社会というセーフティーネットに支えられているからです。
東京都と沖縄県の年収と出生率は以下のようになります。
東京都 | 沖縄県 | |
年収 | 高い | 低い |
出生率 | 低い | 高い |
東京都よりも沖縄県のほうが出生率が高いのは、子供を社会で育てようとするからです。
都市部の便利さよりも『子供を育てることを重視する人たち』はこうしたスタイルを選ぶんじゃないかなと思います。
独身貴族スタイル
そもそも都市部はお金が無くても一人で生きていけるような社会構造になっているので、
一人で生きていくために最適化されているわけです。
ですので、そのまま個人自由主義を貫く独身貴族スタイルの人も増えると思います。
実際に生涯未婚率の推移ですが年々増加傾向です。
2015年の国勢調査によると、20~34歳までの未婚男女は、男性の方が約99万人も多いようです。
20~50代までに拡大すれば、未婚男性が女性より300万人も多い『未婚の男余り現象』も起きると思います。
しかし、生涯独身と言っても過去の歴史を見ればそれほど問題があることではないです。
日本型近代家族という本で書かれているのですが、
明治以前の日本社会では独身者も多く、恋愛という考え方がありませんでした。
江戸時代までは独身のまま生涯を終える人間は数多く、身分や階層によって結婚しない男女が多くいたようです。
ですので、結婚せずに生きていくという人たちも増えてくると思います。
結婚と子育てを分けるスタイル
結婚と子育てを分けるスタイルですね。
結婚することと子育てを分けて、男女が子供に対して責任を負い子育て終了後に解散する方法です。
夫婦が互いに束縛せず自立した生活やライフスタイルを楽しむですね。卒婚と称される形もその1つですね。
もちろん仲が良いのであれば婚姻関係は維持すれば良いと思います。
お金持ちによる一夫多妻制スタイル
一部のお金持ちがたくさんの女性と結婚と離婚を繰り返して子孫を残すスタイルですね。
女性の中でも微妙な男性と結婚するくらいなら、独身でいいという個人自由主義の人も多いです。
実際に未婚女性が結婚相手に求める最低年収は、
明らかに20代未婚女性よりも30代未婚女性のほうが男性に高い年収を最低基準として希望していることがわかります。
400万円未満の年収男性でも結婚相手である、と考える女性は20代で3割弱、30代では2割弱となっており、
未婚女性は年齢が上がると結婚相手の男性へ求める最低年収も上がる結果となっている。
女性が男性に現実を度外視した収入要求を持っているため、
イケてる男とだけ結婚したいという人たちは、一部のお金持ちと結婚と離婚を繰り返すんじゃないのかなと思います。
まとめ
時代が変われば、結婚の考え方が変わるのも当然で、古い仕組みが時代に合わなくなっているので、
結婚が新しいカタチに多様化してくのは先進国の宿命だと思います。
時代に合った家庭像を描いてそうしたスタイルを取るもよし、そうではない結婚のあり方を取るもよしです。
結婚は目的ではなく手段なのでどのようなスタイルが一番ベストなのかを
自分の人生設計として考えることが大切になりそうですね。
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