無敵の人(ジョーカー化)が急増する日本
コロナ世代はロスジェネ以上の不遇の世代だと私は思っています。
実際に多くの若者が自暴自棄となり『無敵の人(ジョーカー化)』し始めています。
ジョーカーというのは、バットマンシリーズの前作『ダークナイト』は極悪非道の知能犯である
ジョーカーが正義の味方である地方検事デントをとことん追いつめて、
終いには悪人化させてしまうスリリングな話です。
ジョーカーはいわゆる『下級国民が殺人鬼になるまで』のストーリーを描いた作品です。
東京大学敷地内で受験生らが3人切りつけられたり、
東京都文京区の東京大学敷地内で受験生ら3人が切りつけられた事件で、
警視庁は15日、少年(17)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。調べに、容疑を認めているという。
警視庁幹部によると、被害者は高校生の男女2人と70歳代の男性1人で、いずれも背中を刃物で切られたという。
逮捕された少年は、東大周辺で「火を放った」という趣旨の供述もしており、警視庁が確認を進めている。
他にも倉庫を放火した若者など、
大阪市此花区の人工島・舞洲(まいしま)にある
「日立物流西日本」舞洲営業所で2021年11月に起きた倉庫火災で、
大阪府警は15日、派遣社員の少年(19)=府内在住=を現住建造物等放火の疑いで逮捕した。
火災は倉庫特有の構造上の問題から消火活動が難航し、鎮火までに丸5日がかかっていた。
少年は
「同僚から暴行を受け、一緒に働きたくないから別々にしてほしくて火を付けた」と容疑を認めているという。
ここ最近の物騒な事件が多いです。
・京王線刺傷/放火事件
・新幹線放火事件
・大阪府内精神科放火事件
・東大刺傷事件
そもそも日本というのは一億総中流社会として成り立っていました。
そのため無敵の人(ジョーカー化)の予備軍は少なからず居たのですが、
日本はてデフレが進んでしまったせいで、ギリギリ耐えていたことで『表面化すること』はありませんでした。
スーパーで30円くらいで買える麺類や豆腐やもやしがありますし、
1泊1200円くらいで泊まれるネットカフェがあるからです。
しかし、なんとかギリギリ耐えていた無敵の人予備軍の人たちも不景気のままインフレになれば、
一気に表面化して『逆転困難』だと感じると突飛な行動に走る人が増えますよね。
実際に『コロナ禍はトリガー』となり、
そういう状況を加速させて多くの無敵の人が増えてしまっているのが日本の現状なのです。
コロナ禍で頻発する無敵の人(ジョーカー)の心理の共通点
コロナ禍で頻発する無敵の人(ジョーカー)の共通点についてご紹介します。
自分の現状に不満があるから
コロナ禍で頻発する無敵の人(ジョーカー)は自分の現状に不満がある人がほとんどです。
『自分の人生に満足していないため他人の幸せが耐えられない』のです。
その現状を改善することは不可能だと思って絶望しているから
自分の現状に不満があり『その現状を改善することは不可能だと思って絶望している人』も多いです。
しかし、平時のときにそうした不満な現状を抜け出す努力が足りなかった人たちが、
有事の際に皺寄せをくらって苦しむ構図は残酷ではあってもフェアな結果だと思います。
その原因は自分ではなく社会や政治にあると勘違いしているから
不満は自分の努力でカバーできる範囲の問題もあります。
しかし、それを自分ではなく『社会のせい』や『政治のせい』だと思っています。
これも先程と同じで、自分の努力しない頑張らない理由を正当化しているだけで、
機会は与えられていてその機会を無駄にした自分の責任なのです。
無敵の人(ジョーカー)が日本で今後も増える理由
特に『ロスジェネ世代』や『コロナ世代』は他の世代に比べて『無敵の人(ジョーカー化)』すると思います。
彼らは日本社会によって『犠牲となった世代』だからです。
無敵の人(ジョーカー)が日本で今後も増える理由をご紹介します。
この先超不景気で就職難がやってくるから
2020年4月に大学生になった世代は、
人災的なコロナ禍によってまともな大学生活を送れずに時間だけが過ぎていき、
彼らが就活時期の2022年末〜2023年春が『超不景気で就職難になることは想定済み』です。
このままだと日本は経済破綻するため、2022年末〜2023年春の学生は第2ロスジェネ世代となり、
就職ができず『無敵の人(ジョーカー)になる可能性が高い』です。
さらに日本は高等教育を受けて『奨学金という名の借金』を負ってスタートする大卒が多くいます。
高等教育の機会を多くの若者に与えるのは良いのですが、
当人に借金を負わせること(私費負担)でそれを進めてしまうと、
当人の人生を狂わせると同時に社会全体にとっても逆機能となります。
2017年のデータでは、同世代の8割が学生で『29.1%』が奨学金を借りており、
『17.8%』が有利子のローンまがいの借金をしていることが分かります。
同世代ベースの奨学金利用率は29.1%,およそ3人に1人。在学中の借入額で多いのは『200~300万円ほど』です。
個人金融資産の『6割以上は60代が保有してる』のに対して、
若者は新卒の時から奨学金を返済しながら、社会保険料として給料の『30%』が取られ、
そして所得税に消費税もあります。若者の未来を広げるはずの奨学金が、
実際は彼らをがんじがらめになり日本国内が『ゴッサムシティ化』します。
狭いホワイトカラーも無能だと介護職にドロップアウトする
超不景気で就職難で、学歴で掴んだホワイトカラーの仕事だとしてもこの先、
ジョブ型のような働き方が推奨されると
『スキルがないと見做されたホワイトカラーの労働者は介護職』に行き着く運命です。
決して介護職が悪いとか言っていることではなく『それ以外の選択肢が無くなる』ということが重要なのです。
介護職はこの先人手が足りないため、失業率が上がっても介護職によって雇用を穴埋めすることができるので、
社会的には問題にならなくなっていくはずです。
すると、若者の多くは生活を維持するためには、したくもない介護職で働き続けるという夢も希望もない社会になり、
このルートでも結局は『ゴッサムシティ化』してしまうのです。
セーフティーネットが機能していないから
無敵の人(ジョーカー)の多くは経済的な側面が大きいです。
大阪のビル放火事件で死亡の容疑者も『事件の前に生活保護の受給を相談したが受給には至らなかった』ようです。
登記簿によりますと、谷本容疑者は大阪西淀川区など2か所に、
購入したり相続したりした土地と建物を所有していましたが、
平成28年と令和元年に税金の滞納が理由で、相次いで一時期差し押さえられていたことが分かりました。
捜査関係者などによりますと、このうち西淀川区の住宅は貸し出して家賃収入を得ていましたが、
最近になって借りていた住人が引っ越したため、収入が途絶えていたということです。
また、事件の前に生活保護の受給について大阪市に相談していましたが、受給には至らなかったということです。
経済的に困窮していたとみられ、警察は生活状況を調べるなど事件に至るまでのいきさつを捜査しています。
→https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220114/k10013430351000.html
実際に法務省が無敵の人(ジョーカー)の52人を調べたところ、
交友関係ほぼなしが『7割』で収入なしか10万以下が『8割』だったことがわかっています。
そのため最後のセーフティーネットである生活保護などが機能していない日本社会では、
無敵の人(ジョーカー)は本当に失うものなんか無いので、無差別に人を殺害します。
セーフティーネットを整えない限りは治安は明らかに悪くなっていく一方でありこれも『ゴッサムシティ化』します。
今後日本ので増える無敵の人(ジョーカー)対策について
今後日本ので増える無敵の人(ジョーカー)対策についてご紹介します。
フィジカルを強化しておく
筋トレや格闘技など護身術は身につけるべきだと思います。
いつ襲いかかってくるかどうかわからないため『自分の身は自分で守る』という状況を作らなければなりません。
公共交通機関を利用しない
無敵の人(ジョーカー)は公共交通機関主に電車での犯行が多いです。
誰でも安価に乗れる電車は『その場にいる人がセレクションされてない』ので、
電車内には『無敵の人(ジョーカー)が紛れ込んでいる前提』で使うしかないのです。
結局、安全は金で買うしかないので『安易に安い移動手段を選んで良いのかどうか』をちゃんと考えましょう。
セーフティネットに予算付ける
無敵の人(ジョーカー)は経済的な側面が大きいため、
セーフティーネットに予算をつけるというのも未然に防ぐ方法でもあります。
・生活保護などの社会復帰に予算を費やす
例えば、海外だと子供は『スクールバスが基本』です。小学生を一人で歩かせると親が罰せられるのです。
海外では安全というのは『コストやお金が掛かる』ということを理解しています。それでも安全を優遇します。
しかし、日本の場合は『安全は無料だと思い育つ』ため、危機管理にお金を使うべき状況でも日本人はケチるわけです。
最低のセーフティネットのコスト負担は『治安維持のために必要である』と国民の一人として思います。
そこに高い税金が払われても治安が維持できるならその方が良いと思います。
経済格差による階級社会
中世ヨーロッパでは王族や聖職者、貴族などの『特権階級』と『庶民』の二極化が歴史的に続いてきました。
階級社会も自分たちの安全性を守るための社会ルールということですね。
無敵の人(ジョーカー)が増えると経済格差で住む場所の分断化も進みそうですね。
南アフリカでは経済格差によってはっきりと分断されています。
無敵の人(ジョーカー)のいない社会を作るため社会が分断化していく可能性もありますね。
まとめ
殺人はどう考えても絶対ダメだけど、社会に対して『不満や生きづらさを抱える人が多い』です。
こういう形でしか社会に対しての不満を曝け出せないのかと思うとやるせない気持ちになりますね。
村上龍の小説「希望の国のエクソダス」で少年が『この国には何でもある。だが、希望だけがない。』
という一節は『まさに今の日本を表している』と思います。
ただ、どのような絶望的な時代でも『自分で未来は切り開ける』と信じていますし、
そうした希望を持った人たちを増やすことは私の使命でもあります。
より多くの人に希望を与えられるようにと情報発信を続けていきたい所存です。
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