こんにちはmasayaです。
最近多くの人が資産運用に興味を持っています。
日本人は、現金だけしか持っていない人が多いです。確かに現金は安全な資産の一つです。
しかし、現金を保有しているだけではインフレによって『年間1〜2%目減り』しているのです。
つまり、貯金をしていても資産は増えるどころか減っていくということです。
そのためには資産運用をして資産を増やしていく必要があります。
そこで今回は、パーマネントポートフォリオについて紹介したいと思います。
パーマネントポートフォリオとは
ポートフォリオという言葉を聞いたことがありますか?
これは、自分の持っているお金を『どのように資産配分するか?』という意味です。
よく投資の格言に『卵は一つのかごに盛るな』という言葉があります。
これは『分散投資を行う』ということです。
日本人の多くが、現金だけを持っていますが保有しているだけでは
インフレによって『年間1〜2%目減り』してしまいます。
だからこそ、資産配分を考えて資産を減らさないようにする必要があります。
しかし、どのようにポートフォリオを組めばよいのかわからない人が多いです。
そこで紹介したいのが『パーマネントポートフォリオ』です。
パーマネントポートフォリオはアメリカのハリ―・ブラウンによって提唱された資産配分方法です。
パーマネントポートフォリオは『全資産を4分割して、それぞれ以下の4つの資産で保有する』という方法です。
具体的には以下の4つに資産配分します。
長期米国国債:25%
キャッシュ:25%
金:25%
これら4つの資産は、経済の上昇時と下降時に別の値動きをするので、
『経済状況のあらゆる面でリスクを最小化』します。
なぜパーマネントポートフォリオは4つの資産を資産配分するだけで、リスクを最小化できるのかですが、
各資産がそれぞれ逆相関する資産を保有しているからです。
ポートフォリオのリスクを分散させるためには『各資産と逆相関する資産を持つこと』が効果的です。
以下は、JPモルガンのアセットマネジメントの資料です。米国株式と相関係数になります。
グラフの見方は、以下のとおりです。
相関係数が-1→米国株式と逆の動きをする
例えば、米国株式と米国10年国債はリスク分散されています。
なるべく変動に強いポートフォリオは『連動しない組み合わせがオススメ』です。
パーマネントポートフォリオは、好景気と不景気それぞれの変動に合わせて資産配分しているので、
リスクを最小化できるということです。
リスクを最小化してもリターンが無ければ意味がないと感じる方も多いと思います。
では、パーマネントポートフォリオのリターンはどうかというと
パーマネントポートフォリオで1972年から2011年までの実質リターンは『4.9%』です。
40年間平均の年間実質リターンが『4.9%』というのは成績の良いポートフォリオであることがわかります。
パーマネントポートフォリオを組む上でオススメの銘柄紹介
パーマネントポートフォリオを組む上でオススメの銘柄紹介したいと思います。
人気のある定番のETF
・VI→全世界株式
VTI
VTIは『バンガード・トータル・ストック・マーケットETF』です。
銘柄は約3,500銘柄で米国株式をほぼ100%カバーすることができ、『米国経済成長そのもの』だということです。
VTI(米国株式)はETFの中でも王道中の王道です。
米国株式の過去200年間の平均利回りは『年6.7%』なので長期投資にぴったりです。
VTIはキャピタルゲイン最強だとも言えます。
概要 | 説明 |
運用会社 | バンガード・トータル・ストック・マーケットETF |
経費率 | 0.03% |
資産クラス | 株式 |
オススメ度 |
VI
VIは『バンガード トータル・ストックETF』になります。
VTは40以上の国の8,000以上もの株式銘柄に簡単に投資ができる銘柄です。
ただ、全世界と言っても半分以上は米国を占めています。
概要 | 説明 |
運用会社 | バンガード・トータル・ストック・マーケットETF |
経費率 | 0.09% |
資産クラス | 株式 |
オススメ度 |
高配当のETF
投資には『インカムゲイン』と『キャピタルゲイン』が存在します。
キャピタルゲイン:株式の売買によって得られる利益
株式や国債を保有することで、インカムゲインやキャピタルゲインを得ることができます。
米国高配当ETFでも人気の高い3つをご紹介します。
高配当ETFは、ETFの中でもインカムゲインを得ることができる銘柄になります。
・SPYD→利回り重視
・HDV→組み替え重視
VYM
VYMとは『Vanguard High Dividend Yield ETF』になります。
VYMはFTSE(ハイディビデンド・イールド・インデックス)の連動を目指したETFです。
VYMは高配当ETFの中で一番人気があります。米国大型株の中でも配当利回りの高い銘柄を重点的に組み入れています。
特徴は『セクターのバランスが良くインカムとキャピタルどちらにも向いている』点ですね。
約400銘柄に分散しているので、特定セクターが不調でも影響を受けづらいです。
分散させていることによって安定性が高いです。しかし、その反面で他の高配当ETFと比べると配当利回りが低いです。
概要 | 説明 |
運用会社 | バンガード・米国高配当株式ETF |
経費率 | 0.06% |
資産クラス | 株式 |
オススメ度 |
SPYD
SPYDとは『SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF』になります。
S&P500のうち配当利回りの高い上位80銘柄を均等割合で投資している高配当ETFです。
SPYDの特徴は『不動産・REITの比率が大きく、各銘柄への比率の差が少ない(各1~2%以内)』という点です。
3つの中で設定日が最も新しく、配当利回りが高いので、高配当目当てであればSPYDがオススメです。
しかし、コロナショックによって大きく下落しています。
概要 | 説明 |
運用会社 | SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF |
経費率 | 0.07% |
資産クラス | 株式 |
オススメ度 |
HDV
HDVは『iシェアーズ・コア高配当株ETF』で、ブラック・ロック社が運用しています。
モーニングスター配当フォーカス指数のパフォーマンスへの連動を目指しています。
配当支払いの持続が高い企業の上位75銘柄を対照しています。
できるだけ投資家に配当を支払うことができる『資金余力(配当力)』によってウエイトをつけています。
HDVの特徴は『ディフェンシブ主体でインカムゲインベースならもってこい』という点です。
HDVは四半期に1度『銘柄の組み替え』を行っています。
もしダメな銘柄はすぐに入れ替えることで安定性を実現しています。
一番人気の高いVYMは1年に1度のペースになっています。
つまり、VYMは不安定リスクは銘柄の多さでカバーしているのに対して、
HDVは入れ替え回数を増やすことでカバーしています。
概要 | 説明 |
運用会社 | iシェアーズ コア米国高配当株 ETF |
経費率 | 0.08% |
資産クラス | 株式 |
オススメ度 |
S&P500のETF
S&P500と連動したものや米国の株式全体の指数と連動したものです。
下記の画像は1950年〜2013年でS&P500に投資したときの期間と年平均リターン幅です。
期間が1年だと『-37.00〜+52.62%』ですが、15年持つことによって『+4.21〜+19.10%』になっています。
つまり、どの時期に投資しても平均でプラスになるということです。
では、S&P500の人気の高い3つのETFを紹介したいと思います。
・VOO→コスト重視
・SPY→総額
IVV
IVVは『iシェアーズS&P500ETF』になります。アメリカの主要企業に投資することを目的したETFです。
S&P500がベンチマークで、アップルやマイクロソフト等、500銘柄の米国株から構成されています。
IVVは最も分配利回りや信託報酬が良いです。SPYと比べると0.46%も多い利回りになっています。
概要 | 説明 |
運用会社 | iシェアーズ・コア S&P 500 ETF |
経費率 | 0.04% |
資産クラス | 株式 |
オススメ度 |
VOO
VOOは『バンガード・S&P500 ETF』になります。
VOOは米国株式市場のパフォーマンスを示すS&P500指数への連動を目指すETFになります。
VOOは信託報酬コストが一番低いので、手数料が少なくより利益を残しやすいということです。
概要 | 説明 |
運用会社 | バンガード・S&P 500 ETF |
経費率 | 0.03% |
資産クラス | 株式 |
オススメ度 |
SPY
SPYは『ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズのS&P500 ETF』になります。
S&P500のETFの中で安定性が頭一つ飛び抜けています。
S&P500で安定性を基準にするならSPYを選択しましょう。
概要 | 説明 |
運用会社 | SPDR S&P 500 ETF |
経費率 | 0.09% |
資産クラス | 株式 |
オススメ度 |
長期債権
債権とは、国や企業が投資家から借り入れを行う目的で発行され、満期まで持つとお金が戻ってくる他利子も貰えます。
パーマネントポートフォリオを作る上で米国債は必要です。米国債はアメリカが発行している国債になります。
新型コロナの影響で株価が急落して金利が低下しますが、金利のみが低下した場合『債権は価格が上昇』します。
つまり、株式投資だけではなく債権にも投資することで『株価下落時の影響を緩和すること』ができます。
ウォーレン・バフェットは債権は『10%』でいいと言っている一方で、
レイ・ダリオは債権は『55%』が良いと投資家によっても資産配分の比率が変わってきます。
パーマネントポートフォリオでは長期国債を『25%』が良いとされています。
長期債権の中で2つ紹介したいと思います。
・VGLT
TLT
TLTは『iシェアーズ米国国債20年超ETF』になります。
20年を超える米国長期国債と同じ値動きを目指す米国ETFです。
TLTは長期保有で分配金と値上り益を期待できるETFですね。ただしTLTは非常に値動きの荒さがあります。
概要 | 説明 |
運用会社 | iシェアーズ 米国国債 20年超 |
経費率 | 0.15% |
資産クラス | 債券 |
オススメ度 |
VGLT
VGLT(米国長期国債)は
『ブルームバーグ・バークレイズ米国政府債浮動調整(10年超)インデックスの連動を目指すETF』です。
概要 | 説明 |
運用会社 | バンガード・米国長期政府債券ETF |
経費率 | 0.05% |
資産クラス | 債券 |
オススメ度 |
金
金は昔から『有事の金』と言われているほど、リスクオフの際に多くの投資家が金を持ちます。
ですので、株式などの好景気とは逆に不景気な場合に金が良い働きをしてくれます。
株式や債券と合わせてリスクを下げる為の分散という意味で金を持つことはよりポートフォリオが固くなります。
しかし、金は株や債券と違って資産を生み出さないので分配金が無いので注意しましょう。
・IAU
GLD
GLDとは『SPDRゴールドシェアETF』です。
GLDは米国だけではなく、日本芋上場する金相場と同じ動きを目指したETFで、金ETFの中で世界で最も有名です。
概要 | 説明 |
運用会社 | SPDRゴールドシェアETF |
経費率 | 0.40% |
資産クラス | 資産クラス |
オススメ度 |
IAU
IAUとは『iシェアーズ ゴールド・トラストの金現物を扱うETF』です。
IAUとGLDですが、リターンや信託報酬を考えるとIAUコスパが高いです。
概要 | 説明 |
運用会社 | iシェアーズ ゴールド・トラスト |
経費率 | 0.09% |
資産クラス | 商品 |
オススメ度 |
キャッシュ(現金)
キャッシュ(現金)は『価格変動がなく相関係数がゼロ』ですので大きな変動に強いです。
新型コロナの影響によって株価が暴落したとしても現金は名目上価格が変わりません。
つまり、キャッシュはポートフォリオの一つになります。
しかし、キャッシュは安全な資産ですが保有しているだけでは、
インフレによって『年1〜2%ずつ』目減りしてしまいます。
なので、キャッシュのみではなく株式や国債に分散しておくことがオススメです。
SHY
SHYは『iシェアーズ 米国国債 1-3年 ETF』になります。償還期限の短い国債(T-bill)と連動していています。
通常バークレイズキャピタル1-3年米国国債指数(同指数)の価格と利回り
パフォーマンスに連動した投資成果を目指している。
概要 | 説明 |
運用会社 | iシェアーズ 米国国債 1-3年 ETF |
経費率 | 0.15% |
資産クラス | 債券 |
オススメ度 |
パーマネントポートフォリオのリバランスについて
長期投資には『リバランス』は重要です。リバランスとはポートフォリオを見直すということです。
リバランスの3つの特徴があります。
・ポートフォリオのリスクを軽減できる
・ポートフォリオのパフォーマンスを改善できる
当初作成したポートフォリオが放っておくと崩れることがあります。
最適だったポートフォリオがリスクが高いポートフォリオになることがあります。
そうしたリスクが高くなったポートフォリオをリバランスすることによって、低リスクのポートフォリオになります。
リバランスする上でオススメのツールを2つご紹介します。
ETFreplay
ETFreplayはどのETFに投資するかを迷った場合際に比較などしたい場合は『ETFreplay』がオススメです。
Portfolio visualizer
Portfolio visualizerは各銘柄を組み合わせたときの『バックテスト』や『相関係数』などの情報収集できます。
基本的には登録無しで無料で活用することができます。有料の部分もありますが問題ないです。
ただし、英語なのでそれだけ乗り越えたら問題ないです。
パーマネントポートフォリオは攻守バランスの取れた固い資産運用
パーマネントポートフォリオは固い資産運用だと思います。
というのも資産を4分割して半分を金とキャッシュで保有して、残りの半分を株式と長期国債に2分割しています。
長期国債は経済状況が悪い場合に価格上昇させますし、経済繁栄期はリターンが安定しています。
金とキャッシュも経済状況が悪い場合のリスクヘッジですので、
実質的にパーマネントポートフォリオの中でリスク資産は株式のみです。
これだけ保守的な運用ですが、しっかりと成績も良いのが特徴です。
そう考えると非常に攻守のバランスの資産運用な方法だと感じます。
ですので、あなたもパーマネントポートフォリオを構築し、
100年時代も生き残れるような資産運用を行っていきましょう。
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