レバナスとは
レバナスとは、NASDAQ指数のレバレッジ型の金融商品です。
具体的には以下のような投資信託を指しています。
楽天証券:楽天レバレッジNASDAQ-100
レバナスはSNSを中心に「レバナス民」と呼ばれる投資クラスタが急激に増加しています。
今回はレバナスに投資するメリットやデメリットをご紹介していきます。
レバナスに投資するメリット
レバナスに投資するメリットについてご紹介します。
レバナスはレバレッジを掛けている分利益も大きい
レバナスは、NASDAQ-100指数(米ドルベース)の値動きに対して『2倍程度となること』を目指したファンドです。
そのため、レバナスは小さい資金でもレバレッジを掛けることで、
『短期間で資産形成することができる』として一部の投資家から人気を集めています。
レバナスは株式市場が上げ相場であれば、短期間でより大きく利益が出るという特徴があります。
レバナスは証券会社が営業しやすい金融商品
レバナスはブームになっているのは『証券会社としても報酬が高く楽ちんな営業だから』です。
レバレッジ型の投資信託は、買付時手数料は『最大2〜3%程度』かかる場合も多いです。
また、信託報酬を含む管理費用もレバレッジがかかっていない投信と比べて『2倍』ほどのコストになります。
通常のNASDAQ100連動型の投信の管理費用が年間0.5%程度であり、
レバレッジ型の投信は『その元本の2倍の額』を運用しているため、
元本分にかかってくるコストは『1%程度』になる。
つまり100万円しか運用しない顧客でも、レバレッジ型の投資信託を使ってもらえば、
証券会社にとっては200万円を運用してもらうのと同じ収益が見込めるということです。
レバナスに投資するデメリット
レバナスに投資するデメリットについてご紹介します。
常に上昇相場ばかりとは限らない
レバナスで上昇相場で投資をした際のリターンは現物に比べて大きなリターンを得られますが、
レバナスで投資をしたとしても『常に相場が上昇相場ということは限らない』です。
以下は1日目と2日目の上昇と下落の組み合わせでの値動きです。
下落相場やレンジ相場では収益が上がりづらいということがグラフから一目瞭然であることがわかります。
レバナスは長期投資には向いていない
そもそもレバナスは『長期投資に向いていない』です。
実際に1999年1月から2002年1月まで4000万円投資した場合『92万円になってしまう』というデータもあります。
レバナスでガチホしても価格を戻したときに『同じ値段にならない仕組み』なので長期投資に向いてないのです。
これを『逓減リスク』と呼びます。例えば、株価が1万→9,000→1万と日をまたいで動いた場合は、
2倍:9,777
3倍:9,333
と減っています。減っている分が減価となります。
さらに減価分に加えて、信託報酬もレバレッジ投信は高いので『レバナスは長期投資は向いていない』のです。
レバナスは積立投資には向いていない
レバナスは積立投資には向いていないです。
レバナスを推奨している証券会社ではレバナスを積立すると、
収益が大きくなるシミュレーションを出していたりしますが、
金融庁は2021年6月にレバレッジ型の金融商品について正式に注意喚起を行っています。
また東京証券取引所も株価指数に連動するETFのうち、
レバレッジ型や株式指数の逆の動きを示すインバース型のETFを
高リスク商品とみなしてETFの分類から外す方針まで示しています。
少なくともレバナスのような長期投資に向いていない金融商品は、
『つみたてNISAの対象になる条件を全く満たせていない』のは事実のため、
金融庁の人から国民の長期・積立・分散投資に適していると『現状思われていないということ』です。
つまり、レバナスで積立投資をしているというのは非常にリスクの高い投資をしているということです。
まとめ
レバナスは短期間で大きく儲けることができる反面で、短期間で大きな損失も出る金融商品です。
リスクを承知でやっている分には何も言いませんが、
特に投資初心者がカモられているケースが非常に多く、仕組みを理解せず投資している方が多いので、
くれぐれもレバナスに投資する際は両面性をしっかりと判断して投資するようにしましょう。
大切なことはレバナスは長期投資ではなく『短期投資』として利用しましょう。
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