日本では「社会が望む人物像」と「学校で出来上がる人物像」が異なる
日本では社会で望む人物像と出来上がる人物像が異なります。
学校で出来上がる人物像:協調性があり自分で考えない人
これはよく就活などで実感している若者も多いのではないでしょうか?
就活の面接などでは『周りと同じような人はいりません!個性があって行動力のある学生が欲しいです』と言われます。
しかし、学校教育は『思考せず理由も聞かずただルールに従う学生』ばかりです。
企業も結局は表面上は「個性的に」とか「自分で考えて」とかといっても
『自分の頭で考えない人の方が評価される仕組み』なんですね。以下のような流れになるわけです。
中学校→個性を認めない
高校→個性を認めない
大学→個性がある人がかっこいい
就活→個性がある学生が欲しい
社会人→個性を認めない
社会に求められる人材と学校教育で生み出される人材のギャップは『衰退する日本の象徴』とも言えますね。
今の学校教育では自分の頭で考えられない生徒たちしか生まれない
日本の教育現場の話を聞く機会があるのですが『学校の謎めいたルールが非常に多い』です。
例えば、文房具で買った消しゴムが白くないという理由で禁止されたというツイートが話題になりました。
今の日本の学校教育は『思考せず理由も聞かずただルールに従え』ということしかやっていないんですね。
そもそも義務教育自体が、イギリス産業革命時代に
命令に従順に従い自分で思考しない工場労働者を生産するために登場したわけです。
そのため、現日本の教育システムでは、
『自分の頭で考えられない教師』から『自分の頭で考えられない生徒たち』しか生まれないのです。
先生にとって良い生徒は『ルールを守り言われたことをできる生徒』なんですね。
そうした教育システムによってどんどん排出されてきた大人たちは
変化を望まず『今のルールが維持されること』を望む現状維持体質になってしまってしまいました。
先生自身がひとりの人間として『おかしなルールだと思わないこと』自体があまりにも時代遅れなんですね。
自分の頭で考える学生を生み出すためにはルールメイキングが必要
自分の頭で考える学生を生み出すためにはどうしたらいいのでしょうか?
それは『自分たちでルールを再定義してアップデートしていくこと』が重要だと思います。
世界では自分たちでルールを作っていくことに対して、日本はルールを守ることがベースとなっています。
日本:ルールを守る
こうした自分たちでルールを再定義してアップデートする『ルールメイキング』が重要です。
ルールはただ守るものからルールは再定義するものだと言うことを理解しなくてはいけないんですね。
これは学校に限った話ではなく、企業もルールルメイキングが下手なのです。
以下は経済産業省の市場形成力指標Ver1.0のルールメイキングに対する日本企業の意識です。
ルールを守ることだけを重要だと感じて、思考停止していると企業も上手く機能しないんですね。
多くの企業がルールメイキングの重要性を理解しています。
本来、ルールを作った人や遵守する人たちは『その理由を理解して明確にしないといけない』と思っています。
ルールは作った本人には、その目的や理由が明確なのですがルールを運用する人たちは
『守ることが正義』になってしまって「そういうもんだから」「昔からそうだったから」というように
ルールの目的がわからないため『守ることが正義』になるのです。
なぜそういうルールになっているのか?をルールメイキングして考察し理由をヒアリングして、
納得できないなら『代替案を提出する必要』があります。
先生、生徒、保護者でしっかりと対話して考えを練り上げていくプロセスが大事であり、
このプロセスを自分たちで試行錯誤しながら考え上げていくことが『良いルールを作り出すことになるわけ』です。
実際に広島県広島市にある私立の中高一貫校、安田女子中学高等学校は、
ルールメイキングなどの新しい取り組みにも積極的に挑戦しています。
学校という小さい社会をルールメイキングして、円滑に活動できるような形へと変えていくことが必要だと思います。
まとめ
一度決まったルールは、ルールなんだから従いなさいと素直に受け入れるのが日本人であり、
ルールそのものに問題があったとしても『決まったルールに従うわけ』です。
日本の教育システムの根幹から変えていかないと『考える人間を作り出すこと』はできないと思います。
社会構造が変われば『常にルールもアップデートする』必要があります。
そのため学校教育現場からルールメイキングを行っていき考える力を養える人たちを作り出すことが重要だと思います。
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