こんにちはmasayaです。
メディアはコロナの話題でひっきりなしになっている一方で、
今年の日本は寒波で電力需給が危機的状況にあるんですね。こうした情報はメディアでは取り上げられていません。
今回は、日本の電力需給が危機的状況である話についてご紹介します。
日本の電力需給が危機的状況
日本の電力需給が危機的状況になっています。
寒波で暖房用の需要が増えたことなどを受け、各地で電力供給の綱渡りが続いている。
気象庁によると、寒気が南下している影響で10日ごろまで全国的に気温の低い日が続くことが予想されている。
日本全体の需給調整などを担う電力広域的運営推進機関によると、
東京電力ホールディングス(HD)と沖縄電力管内を除く全地域で8日午前に電力使用率が95%以上を記録した。
東北電力と四国電力管内で午後5時以降、
供給予備率が安定供給のために最低限必要とされる3%まで低下する見通しとなっている。
→https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-01-08/QML7FLT1UM0X01
実際に1月9日のでんき予報ですが、北陸エリアと関西エリアが使用率97%(予備力3%)で、
かなり需給逼迫状態なんですね。ほかもギリギリで非常に危険な状態だと思います。
電力が足りなくなっている理由について
なぜ日本で電力が足りなくなっている理由について説明していきたいと思います。
寒波で電力需要が伸びているから
電力が足りなくなっている1つ目の理由は『寒波で電力需要が伸びていること』です。
寒波と関連しますが、コロナ自粛で家にいる頻度が多くなっている影響もあると思います。
またテレワークなどの在宅ワークも増えており、
在宅率は確実に高まっているので電力需要が伸びているのが原因になります。
火力発電・原子力発電を削減し再生可能エネルギーを増やしたから
電力が足りなくなっている2つ目の理由は『火力発電・原子力発電を削減し再生可能エネルギーを増やしたこと』です。
世界の流れとして旧型火力発電や原発を止めて、
LNGや再生可能エネルギーに切り替える傾向が強くなっていました。
日本は電力が不安定な太陽光発電を多く導入し、
安定供給できる旧型火力発電が削減されましたし、原発も再稼働する気はないです。
そうした結果、今年の日本は雪が積もる地域も増え悪天候の状態で『太陽光発電は無力化』しています。
こうした寒波で積雪すると太陽光発電は発電不能になるので安定感がなく『非常にリスクが高い』です。
『原子力発電所を正常稼働させていれば』こんな問題は発生していないので、
安定供給できる代替エネルギー開発されるまでは『原子力使うべき』だと思います。
電力自由化の競争のコストダウンしたから
電力が足りなくなっている3つ目の理由は、
『電力自由化の競争のコストダウンのためにリスク準備費用を削減させたこと』です。
今までであれば、こうした緊急時に使える費用があれば耐えられますが、
コストカットしたことで安かろう悪かろうにインフラの劣化が進んでしまっているということです。
ちなみに電力自由化によって上手く言っている国のほうが少ないんですね。
日本の場合は『過去の原発事故』と『再生可能エネルギーのバブル』という2つの要因が加わって
世界の類を見ない史上最悪な失敗例となっています。
LNG(液化天然ガス)の不足しているから
電力が足りなくなっている4つ目の理由は『LNG(液化天然ガス)の不足』です。
LNGの調達不足になっている原因として考えられることはいかのようなことです。
・韓国が石炭火力を16基以上停止させて天然ガスの利用が増えたこと
・パナマ運河が渋滞していること
電力価格高騰しており市場連動型契約の料金が跳ね上がる
新電力とは電力自由化によって新たに電気の小売事業に参入した企業で、
2020年4月時点で600以上の企業が事業者として登録しています。
新電力の企業は東電や関電などの発電所を持っておらず、
地域電力会社から高圧電気を仕入れて、低圧電力へ変換し家庭やビルに切り売りするビジネスモデルです。
基本的には低く抑えられていますが、今回のように逼迫すると電気の卸価格が上がります。
すると、会社がリスクを丸抱えするか、利用者にそのままの価格が転嫁されます。
ちなみに電力価格高騰しており『市場連動型契約』の料金が跳ね上がっています。
以下はJEXP(日本卸電力取引所)のスポット価格です。
12月から1月にかけて徐々に上がっており、1月入り始めてから一気に価格が高騰しています。
また、以下の画像はJEXP(日本卸電力取引所)のスポット価格の2016〜2020年のデータです。
2021年の1月の価格が『約120円/kWh』とグラフから見ても異常なことがわかると思います。
安いと思って電気代を市場連動型の電力を契約した人たちは今頃は涙目状態だと思いますね。
もちろん新電力でも『従量電灯プラン』だとそれほど大きな影響はないです。
電気代を市場連動型にしている場合は、
なるべく電気使用をやめてガスか石油のヒーター買ってきた方が安上がりだと思います。
楽天でんきも新規申込みの受け付けを一時停止にする事態に!!
楽天でんきも新規申込みの受付を一時停止にするようです。
電力の小売り事業に新規に参入した「新電力」と呼ばれる事業者の楽天モバイルは、
提供している「楽天でんき」のサービスについて、新たな申し込みの受け付けを一時、停止すると発表しました。
寒さなどの影響で電力需要が増えて調達コストが上昇しているためで、
電力需給が厳しくなった影響が新電力の事業に及んでいます。
→https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210126/k10012833681000.html
新電力である楽天でんきもダメージが大きいようですね。
最悪の場合は大規模停電で大量の命が失われる可能性がある
こうした電力不足の危機を報じているメディアはごく一部です。
危機感がイメージができない人たちのために具体な例を出すと
・スマホやパソコン充電できなくなる
・レンジも冷蔵庫も機能停止
・水も使えない
・風呂、トイレも使えなくなる
もし、今後電力が逼迫して寒波の冬に大停電が起こると『大量の命が失われる可能性』もあります。
電力供給やエネルギー問題は社会の基盤ですので、
これを読んだ方は『暖房は使いながらの無理のない範囲での節電のご協力』をお願いしたいです。
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