民間企業だけではなく公務員も終身雇用制度が崩壊する!?
以前から経団連会長やトヨタ社長も終身雇用は崩壊しつつあるという発言が話題となりましたが、
公務員も終身雇用制度が崩壊すると言われています。
先日、私は生駒市での体験に基づき、『10年で激変する!「公務員の未来」予想図』(学陽書房)
という本を出版しました。その中で「公務員の終身雇用は確実に崩壊する」と書きました。
これは大げさでもなんでもなく、少し考えてみれば当たり前のことです。
終身雇用が崩壊するからこそ、公務員は、
今まで以上に地域や社会に必要とされる人材となるために経験を積み、成長しなければなりません。
役所も、職員に対しては社会変化の中で活躍できる公務員に成長できるよう、
また、仮に公務員をやめても食べていくことができる人材に成長できるよう、
挑戦の機会を与え、成長を促す義務と責任がこれまで以上に大きくなります。
地方公務員法第27条第2項には「職員は、この法律で定める事由による場合でなければ、
その意に反して、降任され、もしくは免職されず…」という身分保障に関する規定があります。
しかし、私は公務員の終身雇用は10~15年後、
2030年から2035年をめどに崩壊していくと見ています。それにはいくつかの理由があります。
第一に、単純に多くの公務員を雇用し続けることができない財政状況になることです。
人口減少や高齢化、行政課題の多様化などに伴い、自治体の財政状況は厳しくなります。
財政状況が比較的良好で、高齢者の介護予防の先進的な取り組みが高く評価されている生駒市でさえ、
約360億円の一般会計予算に対し、毎年約3億円の社会保障経費が増え続けます。
10年で30億円、そのインパクトはすさまじいものがあります。収入の増加にできる限りの知恵を絞り、
他の支出も下げていくことが不可欠ですが、人件費の削減も例外ではありません。
第二に、AI(人工知能)やICT(情報通信技術)の普及、外部委託の増加により、
職員がやるべき業務が大きく減少することです。
定型業務などをAIが行うようになれば、適正な職員数が今と大きく変わります。
今は一部の自治体で実証的な事業が始まっていますが、
10年も経てば相当の自治体業務はAIやICTの活用により対応可能になっているはずです。
これからの安定はサバイバル能力
これからの安定はサバイバル能力だと思っています。
多くのが学生は『安定して働ける』という理由で公務員や大企業を志望しますが、
彼らの安定の定義が、『生涯ずっと働けるという確証がある』ということが安定であるなら、
その意味の安定は崩れています。
従来の安定の定義は、「大手会社に勤めること」、「給料の高い会社に勤めること」などでしたが、
これからは「どんな状況でも生きていけること」が重要になります。
どんな状況でも生きていける=他人や企業に依存していない状態になります。
サバイバル能力は、自分の中から生きていけるという自信や革新から生まれるものになります。
そして女性も男性に求めるのは変わってきます。
今までは年収や企業の大きさや給料でしたが、「サバイバル能力」がある男性が求められるようになります。
サバイバル能力で求められるのは『複数の収入源確保』と『資産運用』
サバイバル能力で求められるのは、『複数の収入源確保』と『資産運用』が大切になります。
それぞれの項目についてご紹介したいと思います。
複数の収入源
複数の収入源とは、本業という一つの収入源に依存すること無く様々なところからお金を得ることが重要になります。
日本でも最近になりやっと副業解禁されました。
日本政府が副業を解禁した理由は、「給料で生活できない分を自分でお金を稼げ」というお告げでもあります。
つまり、副業で稼ぐサラリーマンと本業のみのサラリーマンで差がどんどん開いていきます。
副業と聞くとアルバイトや仕事を別で請け負って
お金を稼ごうと思っている人が多いと思いますがその思考では駄目です。
労働には2つのタイプがあり、「資産になる労働」と「単純労働」が存在します。
資産になる労働:自分の労働が資産になりお金が発生する
単純労働:労働に対してお金が発生する
私は複数の収入源を得るために考えてほしいのが、「資産になる労働」です。
資産になる労働として重要視しているのが、おそらくこの記事を読んでいる「スマホ」です。
多くの人がスマホは持っていると思いますが、ただの携帯電話ではないんです。
実際にスマホを活用してインスタグラマーとして何億円もの富を得ている中国のモデルもいます。
中にはスマホでライブ配信をしてファンを増やして投げ銭もらっている人もいます。
スマホで撮った動画をYoutubeに発信してお金を得る人もいます。
スマホがただの携帯電話として捉えるのか、お金を生み出す生産用具なのかで話は変わってきます。
スマホを活用して資産になる労働を行いお金を得るのがこれからの時代大切になります。
資産運用
資産運用も今後重要になります。
理由は色々とありますが、大切なのは「r>g」です。
これはトマ・ピケティの21世紀の資本に書かれている重要な不等式です。
r:資本収益率
g:経済成長率
21世紀の資本では18世紀までデータを分析してrの資本収益率が「年5%程度」であるにもかかわらず、
gは「1〜2%程度」しかなかったと指摘されています。
「r>g」が意味するのは、
『資本によって得られるお金は労働によって得られるお金よりも成長が早い』ということです。
言い方を変えれば、
「お金を持っている人(資産を持っている人)はより裕福になり、労働している人はいつまでも裕福になれない」
ということです。
もちろん富裕層の資産は子供に相続されるのでその子供はさらに資産運用でお金を得ることができます。
いつまでも労働収入をベースに考えても裕福になれないのが、この資本主義社会の構造にあります。
だからこそこれからの時代は資産運用を始めるべきなのです。
資産運用と聞くと難しそうですが、今は積立NISAだったりiDeCoなどもあります。
少額でも資産運用を始めておくことで、より人生が裕福になっていきます。
日本はゲームルールが変わり新しいルールにシフトする
社会というのは常に変化しています。
変化するということは、従来の既得権益が崩れて新しい時代に移り変わるということです。
私は人生をゲームとして考えており、
今の日本はちょうど従来のゲームルールが新しいルールにシフトする起点だと思っています。
従来のゲームルールが大企業に勤めたり、公務員になることは50代〜60代の攻略方法でした。
しかし、新しいルールに移り変わり『複数の収入源を確保する』ということと『資産運用』が
次の攻略方法だと思っています。むしろ柔軟性のある20代のほうが生きやすくなると思っています。
今までのゲームルールで攻略して生きていた人には、非常に大変かと思いますが、
時代共に柔軟な思考と行動を持ってこれからの時代を生きていきましょう。
コメント