こんばんはmasayaです、
かつて日本は技術大国日本というイメージがありましたが、それは昔のことです。
日本はすでに『IT後進国』になっています。
現に日本では『FAX・はんこ・対面・手書き』という生産性が低いアナログな業務が多く存在します。
今回はコロナ禍によってIT後進国の現実を見せつけられているという話についてです。
日本の行政サービスのIT化が遅れてる
日本の行政のIT化が遅れてますね。21世紀の先進国だと思えない昭和ぶりです。
あらゆる行政手続きの合理化・電子化・自動化が進めて来なかった結果、
コロナ禍によって行政が大パニック状態になっているわけです。
ケース1:特別定額給付金のオンライン申請が郵送より遅い
ケース1:特別定額給付金のオンライン申請が郵送より遅い
特別定額給付金のオンライン申請が郵送より遅いようです。
以下は本文の引用文です。
全国すべての人に一律10万円を配る「特別定額給付金」のオンライン申請をめぐり、
窓口となる市区町村で混乱が起きている。想定していなかった膨大な確認作業に職員が追われているためだ。
政府は郵送よりオンラインでの申請を推奨するが、
自治体トップからは「郵送申請よりかえって手間がかかり、本末転倒だ」との声も上がる。
中略
対象者に正しく支給するには、
世帯情報をまとめる住民基本台帳ネットワークの情報と申請時に入力された情報との照合が必要だ。
世帯情報は自治体だけが持っているため、申請内容が正しいかどうか、職員が1件ずつ確認している。
区は担当する職員を急きょ増やして対応する計画だが、
郵送申請以上に時間と手間がかかり、郵送よりも給付が遅れる恐れもあるという。
郵送書類は役所の事前確認が済んでいるので、早いですが、
オンライン申請は、住民基本台帳とは接続されていないので『全て手作業確認』となっているわけです。
ちなみにオンライン申請と郵送申請の1日あたりの処理能力は以下のとおりです。
郵送申請処理能力:1日3,000件
ちなみにマイナンバーカードのシステムである
『マイナポータル』の費用は2018年度までの6年間で『100億円』かけています。
これだけの予算を注ぎ込んでいるのも関わらず、普及率15%程度でシステムダウンになるというお粗末な設計です。
なんのためのオンラインなのかって感じですね。
ちなみにお隣の韓国では行政のIT化が進んでおり、紙中心の日本に比べて迅速な対応のようです。
以下は本文の引用文です。
韓国・ソウル市の南に住む57歳のトラック運転手、イ・ジョンチョルさんは、
政府から40万ウォン(約3万5000円)の新型コロナウイルス対策の
給付金を受け取るのに1分しかかからなかったと話す。
韓国の280万世帯は給付金の受給に全く時間がかからなかった。
申請しなくても自動的に銀行口座に振り込まれたからだ。
一方、東京都世田谷区では、
10万円の特別定額給付金を申請しようとする数百人の人が区役所の外で何時間も並ばなければならなかった。
これらの人の多くは、本来なら自宅で完了するはずのオンライン申請を行おうとしたが、
暗証番号の再設定は窓口でしかできないため、行列に並ぶことを余儀なくされ
→https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-05-21/QANJKBT0AFB401
ケース2:PCR検査はFAXで送られて手で打ち込んで入力している
PCR検査の統計情報をFAXで送って手で打ち込んで入力しているようです。
以下は本文の引用分です。
(1)検査件数をファックスや電話で集計
コロナPCR検査の件数と結果が地方から中央政府にすぐに伝えられておらず、
正確な陽性比率の集計さえ不可能という事実が最近、日本で明らかになった。
TBSはこれもまた日本の不十分なIT環境のためだと分析した。
「地方自治体から毎日報告を受けるべきだが、自治体が忙しいため遅れている」
という加藤勝信厚生労働相の発言も同じ脈絡だった。
政府と地方自治体間のコミュニケーションが電子化されておらず
「紙(書類)ベース」によって行われているため、業務連絡がどうしても遅れてしまうということだ。
→https://news.yahoo.co.jp/articles/73ea5029c0df0d3c41069f8ecfaab5b9c8fbfd42
実際に東京都では保健所から多数の報告漏れがあったようです。
東京都が発表している都内の新型コロナウイルスの感染者数について、
保健所から多数の報告漏れなどが見つかっていることがわかった。
都内の累計感染者数は10日時点で4868人だが、
都は集計のやり直しを進めており、現時点で100人規模の漏れが見つかっているという。
都は1月下旬以降、23区や市の保健所などからの報告を受け、
感染者数のほかに年代や性別などを取りまとめて公表している。
ところが、複数の保健所で報告漏れや二重にカウントするといったミスが多数あることが判明した。
一度端末に入力したものを手で書き写して都に報告していた保健所もあったといい、
都関係者は「集計システムが統一されていないことが一つの要因」としている。
→https://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20200511-567-OYT1T50093.html
日本ではFAXはまだまだ現役選手です。実際に企業や家庭のFAXの普及率を見たらわかります。
家庭世帯の普及率:42.0%(2015年総務省調査)
日本では当たり前のように毎日FAXを使用していますが、アメリカではもう『骨董品』のようです。
米ニューヨーク・タイムズや英ブログサイト『Global Lingo』では、日本人がファックスを愛用していることを分析し、
海外メディアは、日本人がファックスを愛用する原因を『高齢化社会にある』と指摘しています。
ニューヨーク・タイムズ紙は、
『高齢化社会が絶対確実な方法に執着することが、ファックスへの固執に象徴される』とし、
英Global Lingoも
『技術の進歩についていけない高齢者が昔ながらの方法を好むことが日本企業のファックス依存の要因ではないか』
とみている。ファックスが「日本の『ガラパゴス化』につながっている」との指摘もあるし、
もちろん非効率で、紙資源のムダもある。
Global Lingoによると、手書きの履歴書や事業計画書・企画書は、先進国の中でも日本だけという。
コロナ禍で日本がIT後進国なのかがわかった
今回のコロナ禍でわかったことはいかに『日本がIT後進国なのかということ』です。
行政が仕事のための仕事を作っているかわかりますね。
行政や役所が好きな『FAX・はんこ・対面・手書き』はもう時代遅れだと思っています。
エストニアではe-IDカードというIDカードがあるのですが、マイナンバーカードよりも優秀です。
『結婚・離婚・土地取引以外の全ての行政手続きにおける本人確認』を行えます。
また、銀行口座などのデータもe-IDにひも付けることが可能であり、
結果として、税務申告は内容確認後のワンクリックだけで『3分〜5分で完了』する。
同様に、企業の設立手続きも数十分から数時間で完了する。
特にはんこ生産効率悪化の権化みたいなものですから、早くIT担当大臣なんとかしてください。
中には『効率化して楽をしたら悪』みたいな風潮がありますが、
そうしたマインドから変えていかなかとIT先進国への道は険しいなと感じますね。
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