人間関係には「強いつながり」と「弱いつながり」が存在する
ヒトという動物は社会性の動物と言われているように、
共同体の仲間から評価されたときに幸福感を感じるように進化の過程でシステムがインストールされています。
そのため、ヒトの幸福は人間関係の繋がり合いに大きく関係します。
この人間関係には、2つのつながりがあります。
・弱いつながり
強いつながり
強いつながりというのは『家族、恋人、親友などの心を許せる人たちとの関係』です。
・恋人
・親友
こうした人たちの繋がりで『人は幸福を得ること』ができます。
しかし、こうした強いつながりは愛や友情などの幸福感をもたらしてくれる反面で、
『憎悪、嫉妬、裏切り』など嫌なことも強いつながりからやってきます。
俗に言う村社会(共同体)は、よいことと悪いことが『トレードオフ』になっているわけです。
こうした強いつながりに抵抗を感じている人も現代は多いと思います。
弱いつながり
弱いつながりというのは『SNS上のインターネット上やビジネス関係』などです。
・ビジネスの人脈
愛や友情などの幸福感は得ることができませんが『村社会のように面倒な人間関係』も一切ありません。
社会が複雑化して行くと、人間関係が面倒になるため『人は弱いつながり』を求め始めます。
強いつながりよりも弱いつながりを求め始めた理由として『個人最適化社会』になっているからだと思います。
・近所の人に子供を預けるが、都会ではベビーシッターなどで預ける
個人最適化社会は、お金という社会の共通言語さえあれば、その人がひとりでも多くの商品やサービスがあるので、
従来のように強いつながりの中で助け合い生きる必要がなくなったからだと思います。
弱いつながりばかりで自分の安心できる居場所が無くなっている
社会が複雑化して人間関係が面倒になると、人は強いつながりよりも弱いつながりに魅かれるようになっています。
強いつながりよりも弱いつながりのほうが何かと都合がよく便利な関係性であるのは確かです。
都会ほど『社会全体が個人最適化された社会』となっています。
ですので、家族を持つのはコスパが悪いとか、人間関係はリセットするとか、恋人や友人はいらないなどと、
強いつながりを捨ててしまっている人が多いです。
しかし、幸福感ベースで考えると、ヒトというのは『社会性の動物に変わりはない』ため、
『強いつながり』がないと幸福感を得ることができないのです。
インターネット上での共同体のような動きもあったりします。
弱いつながりの中で『どこかに人との強いつながりを持ちたい』と思う気持ちがあるわけです。
弱いつながりの中で村社会のように憎悪や嫉妬をする認知バグ
リアルのような村社会のコミュニティとは異なり、
インターネット上の弱いつながりというのは『自分が関わる人達を選ぶこと』ができます。
それなのに、わざわざ嫌いな人に絡みに行く人がSNSを見ると非常に多いです。
これはインターネットという弱いつながりを村社会のように強いつながりだと脳が認知しているバグだと思います。
弱いつながりの中で、どこかに人との強いつながりを持ちたいと思う気持ちの裏腹で、
動物的な憎悪、嫉妬という感情が生まれて嫌いな人を誹謗中傷するのではないかと考えています。
繋がる線の本数(関係性の多さ)よりも線自体の太さ(関係性の深さ)が重要
現代は、弱いつながりとして人と繋がりやすい環境になっていますが、
どれだけ人と繋がる線の本数(関係性の多さ)は増えてもその線自体の太さ(関係性の深さ)が必要であり、
強いつながりを求めるのであれば、本数に目を向けるのではなく太さを意識した人間関係を構築することが大切です。
そうした強いつながりは『あなたの心理的安全性』にも繋がります。
まとめ
今のような閉鎖的で生きづらい世の中だからこそ、
弱いつながりではなく『強いつながりに目を向けるべき』だと思います。
強いつながりの心理的な安全性や幸福感というのは、この先人生を生き抜く上で大切なことだからです。
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